クラウドファンディングイメージ

インターネットを利用して、多くの人から資金を調達するクラウドファンディング。

寄付となるものもありますが、投資対象となるものもあります。

投資対象としては相場に左右されないメリットがある一方で、元本割れや運営による不正といったリスクも。

クラウドファンディングに関する基礎知識と、投資する際の注意点をまとめました。

クラウドファンディングの基礎知識

クラウドファンディングとは、インターネットを利用して不特定多数の人から資金調達する仕組みのこと。

群衆を意味するクラウド(crowd)と、資金調達を意味するファンディング(funding)をかけ合わせた造語です。

あやあや

資金調達って聞くと、銀行からお金を借りたり、補助金を活用するってイメージだけど・・・

マスターマスター

クラウドファンディングは比較的新しい資金調達方法なんだ。
日本で広まったのは2011年3月に起きた東日本大震災以降。
それから少しずつ認知度も上がってきているんだよ

クラウドファンディングは6種類

一言でクラウドファンディングと言っても、大きく6種類に分けられます。

  1. 寄付型クラウドファンディング
  2. 商品購入型クラウドファンディング
  3. 不動産融資型クラウドファンディング(不動産ソーシャルレンディング)
  4. 事業融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)
  5. ファンド型クラウドファンディング
  6. 未公開株式投資型クラウドファンディング

これらは支援者へのリターンの内容や、サイト運営時に免許が必要かどうか等によって分類されます。

2019年現在の日本で投資対象は4の一部だけ

6種類に分類されるクラウドファンディングですが、全てが投資対象になるわけではありません。

2019年時点では、「4.事業融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)」の一部だけが投資対象となります。

1と2は「寄付」になる

まず、1の寄付型と2の商品購入型は「寄付」なので、そもそも投資ではありません。

寄付型はYahooネット募金など、募金活動をネット上でできるようにしたもの。

街頭募金などと同様、出資しても対価性のあるリターンは受け取れません。

商品購入型は、商品開発などのプロジェクトを実現するために資金を調達し、出資した人は権利や体験をリターンとして得られるようになっているもの。

例えば、「ある商品を開発したい」というプロジェクトであれば、リターンとして「完成した商品が特別にもらえる」というイメージです。

5は事例が少なくリスクが高い

残る3〜6は「投資」になりますが、このうち5のファンド型は事例が少ないのが現状。

このタイプは4の事業融資型と似た特徴がありますが、リターンの内容が異なります。

  • 事業融資型・・・リターンは元本+利息
  • ファンド型・・・リターンは分配金

このため、売上計画の目標が達成されていれば想定された分配金を受け取れますが、目標未達の場合は元本割れになる可能性大。

投資する場合は、その企業やプロジェクトの将来性などを見極める力が必要です。

あやあや

売上が達成できるかどうか、私たちが見極めるのって難しいよね

マスターマスター

そうだね。想定以上の売上があれば大きなリターンが得られる一方で、2割近いファンドが期間満了時に元本割れしているとも言われている。投資対象としてはリスクが高いんだ

6は換金性が低く宝くじに近いイメージ

6の未公開株式投資型は、未上場企業の株がリターンとなります。

株が保有できるなら良さそう・・・と思う人もいるかもしれませんが、未上場企業の株は流動性がほぼありません。

株は上場して初めて価値が出るようなものなので、未上場企業の株は他人への売却が難しく換金性もかなり低いのです。

あやあや

でも、その企業がIPOなどで上場すれば結果オーライなんじゃないの?

マスターマスター

確かにそうだけど、IPOも簡単ではないからね。
また、株と言っても議決権の有無や譲渡制限など、色んな種類の株がある。
株の種類の違いもよくチェックした方が良いよ。

不動産融資型がおすすめできない理由

6の不動産融資型クラウドファンディングは、不動産を売買する事業者が融資対象となるもの。

事業者はクラウドファンディングで資金調達し、その資金で物件を購入後、第三者への転売や賃貸事業などで利益を得る仕組みです。

一般的に不動産との相性がいいと言われるクラウドファンディングですが、当サイトとしては、あまりおすすめしません。

オススメしないのには、ある理由があります。

銀行の方が低金利で資金調達できる

クラウドファンディングは、銀行より金利が高いので、資金を借りる側からすると損する資金調達方法です。

さらに低金利の今は、担保不動産があれば、現在は2%以下の金利で銀行からお金を借りることも可能。

それなのに、クラウドファンディングで資金を調達する事業者は、なぜ4%以上の金利を払ってクラウドファンディングで資金を調達するのでしょうか?

あやあや

普通の銀行からお金を借りられない理由があるってこと?

マスターマスター

その恐れもあるってこと。
そもそも日銀の異次元金融緩和の影響で、銀行は「貸せる所にはできるだけ貸したい」と、融資先を探している状態にある。
そうした状況で、担保として不動産が取れる不動産投資は、銀行が最もお金を貸したい対象なんだ

お金を貸したいと思っている銀行ではなく、あえてクラウドファンディングで資金調達するのには、何らかの理由がある恐れがあります。

例として、考えられる理由を挙げると・・・

  • 物件またはオーナーのどちらかが銀行の融資審査に通らない?
  • クラウドファンディング運営者が投資物件の建築や媒介で利益を得ているため、属性の低い人に資金を調達させている?

あくまでも憶測ですが、不動産融資型に投資するなら余裕資金で、個人の責任で始めましょう。

すでにTATER○で発覚した問題

不動産投資では、すでに問題も起きています。

その一つが株式会社TATER○の通帳偽造問題。

TATER○は「アプリで始めるアパート経営」をメイン事業としている会社で、東証一部上場企業でもあります。

TATER○ではアパート建設資金の借入希望者の預金残高を水増しすることで、本来なら審査に通らないような属性の低い人でも融資が受けられるようにしていました。

第三者調査委員会の調査によると、通帳偽造件数は2269件中350件にのぼると報告されています。

マスターマスター

例えば、本来は20万円程度の預金残高なのに、600万円以上の残高があるように改ざんされていたりしたんだよ

あやあや

アパートを建てる資金1.1億円を、20万円の資産借りるのはさすがに無理があるよね・・・

マスターマスター

だから、残高を水増しして融資が受けられるようにしていたってこと

他社でも次々と延滞などの問題が起きている

不動産融資型に関する問題は、TATER○以外にも起きています。

ラッキーバンクでは返済遅延が発生していたファンドに関し、任意売却による返済を検討。
【参考】ラッキーバンクで債権譲渡発生、元本の7割損害見込み

しかし売却決定は20件中2件で、残りについては債権譲渡することになりました。

結果的に譲渡先は決定したものの、債権総額50億円に対して譲渡額は16億円。

元本回収率はわずか32%程度という結果になっています。

ガイアファンディングでは全てのファンドで利息の支払い遅延が発生し、一部ファンドでは元本の返済遅延も発生。
【参考】【延滞発生に関するご報告】 2018年11月19日運用終了予定案件および全ファンドの利息

こうした様々な問題も知った上で、判断しましょう。

事業融資型も注意が必要

残る4の事業融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)にも注意点はあります。

それは、ソーシャルレンディング以外にも資金調達の方法があるという点。

そもそも日本には、日本政策金融公庫と信用保証制度があります。

日本政策金融公庫とは
財務省所管の特殊会社。低所得者や新規法人など、通常の銀行が融資しない属性の低い人へ、資金を融資する。
【参考】日本政策金融公庫
信用保証制度とは
中小企業者等が金融機関から事業資金を借り入れる際、信用保証協会が公的な保証人になることにより、中小企業等の資金繰りを円滑にする制度。信用保証協会は47都道府県と4市(横浜市、川崎市、名古屋市、岐阜市)にある。
【参考】一般社団法人全国信用保証協会連合会

これらを利用すれば、新規法人であっても5千万円程度までは金利2%台でお金を借りられるのです。

また、過去3期分の決算や業績に問題がなければ、普通の事業融資も低金利で借りやすくなっているのが今の金融市場。

こうした状況にあって、なぜ、クラウドファンディングを利用するのか?

投資する前に、明確な理由を確認しましょう。

あやあや

融資を受けやすい状況の中で、あえてクラウドファンディングを利用する理由が何なのかを知っておくことが大事なんだね

マスターマスター

そう。場合によっては延滞などが発生することもあるんだ

業界最大手のmaneoでも問題が発生

事業融資型クラウドファンディング最大手のmaneoが扱う事業性資金支援ローンファンドでは、期日までに返済が行われずに延滞が発生。

【参考】【延滞発生に関するご報告】事業者EO社向け案件

また、勧誘に関して虚偽の表示をしたということで、maneoの運営会社が関東財務局から業務改善命令を受けるといった問題が起きています。

【参考】関東財務局・maneoマーケット株式会社に対する行政処分について

では、どの事業融資型が良いの?

業界最大手のmaneoでも問題があるなら、一体どの事業融資型クラウドファンディングを選べばいいのか悩みますよね。

大手企業が出資して運営されているものや、融資先企業が分かるような所を選ぶのがおすすめです。

Crowd Credit(クラウドクレジット)

クラウドクレジット
紹介動画(再生時間5分)はこちら。※音声がでます。

伊藤忠商事や有力ベンチャー企業といった大手が出資しているクラウドクレジット。

なぜ銀行ではなくクラウドファンディングなの? と思うかもしれませんが、クラウドクレジットが融資するのは海外案件。

そのため、日本の銀行は融資しにくいのです。

案件の内容は省エネ事業や未電化地域の支援、海外の中小企業支援など様々。

「世界に貢献する投資」ができるのが、クラウドクレジットです。

ただし、海外案件ということで為替リスクがあるという注意点があります。

公式サイトはこちら
【クラウドクレジット】

Funds(ファンズ)

Funds
Fundsは融資の借り手企業が分かる「関連会社貸付スキーム」を採用している事業融資型クラウドファンディング。

他と違って借り手企業が分かるので、信用リスクを考慮した投資が可能になります。

あやあや

他のところでは、どういった企業が借り手になるか分からないの?

マスターマスター

そう。実はソーシャルレンディングには「最終的な借り手企業を匿名化する」というルールがあるんだ。だから、リスクの判断が難しいという点が課題になっているんだよ

また、Fundsの予定利回りは1.5〜6%と比較的低いので信憑性が高く、業界最低額となる1円から少額投資ができるのもFundsの特徴です。

ただし、Funds自体がまだスタートしたばかりで、案件が少ないというデメリットも。

この点については今後に期待したいところです。

Fundsの公式サイトはこちら
Funds