「トンチン年金」は、長生きするほど保険金の受取額が増える年金。

老後資金への不安から、商品の売れ行きも好調だと言われています。

しかしトンチン年金には知っておきたい注意点も。

トンチン年金のしくみや注意点、トンチン年金に代わるおすすめの選択肢をまとめました。

トンチン年金とは

まずはトンチン年金の概要から。

意外かもしれませんが、17世紀に発案された歴史の古いものなのです。

生きている間は受け取れる長生き保険

トンチン保険は保険金の受取期間の上限がありません。

生きている限りは保険金が受け取れ、長生きするほど受取総額が増える“長生き保険”です。

早く亡くなった人の保険料は残った人の保険金の財源に

トンチン保険では加入者が亡くなってしまうと、返戻金を除いて保険金などを受取れなくなります。

仮に保険料の払込期間中に亡くなると、返戻金として受け取れるのは支払った保険料の7割程度に。

残りの3割は生き残っている人の保険金の原資となるのです。

あやあや

長生きすればお得だけど、早く亡くなってしまうと元を取れないってことかな

マスターマスター

そう。ちなみに、こうした仕組みを発案したのは17世紀のイタリアの銀行家である、ロレンツォ・トンティ氏と言われているんだ

あやあや

トンチンっていうのは発案者に由来しているってことね

マスターマスター

日本では2016年4月からこの仕組みを利用した商品が発売されているよ

日本生命の長寿生存保険「グランエイジ」

日本生命が2016年4月に発売した「グランエイジ」は、まさにこのトンチン年金のしくみを利用した商品。

加入できるのは50歳からで、保険料や受取金については次のようなイメージになります。

  • 50歳から70歳まで毎月およそ5万円、年間60万円の保険料を支払う(支払総額はおよそ1,200万円)
  • 70歳以降は毎年48万円(1ヵ月あたり4万円)受取れる

この例で計算すると、95歳になってようやく受取額が1,200万円となり元が取れる計算です。

あやあや

この例だと95歳より前に亡くなると、支払う保険料の方が多くなるってことね

マスターマスター

だから“長生き保険”と言われているんだ。
最近銀行では外貨建てのトンチン年金も売られているよ

三井住友銀行の外貨建てトンチン年金「人生応援年金」

三井住友銀行を皮切りに、一部地方銀行でも名称を変えて発売予定の「人生応援年金」

米ドルまたは豪ドル建てで保険料を一時払いし、年金も同じ通貨で受け取る仕組みのトンチン年金です。

外貨建てにするのは、日本円と比べて相対的に金利水準が高いから。

これなら平均寿命程度で元が取れるうえ、資産の一部を外貨で保有する分散投資の効果も期待できるとしています。

トンチン年金のメリット

トンチン年金のメリットはひとつ。

長生きしてしまっても保険料が受け取れる分、安心であるという点です。

「できれば長生きしたい」と願う人も多いかもしれませんが、長生きすることはその分、お金も必要になるということ。

しかし、現役時代のように働いて収入を得ることは難しいため、若いうちに老後資金を十分貯めておかなければなりません。

長生きは資産の面で見ると、実はリスクでもあるのです。

あやあや

ご長寿は良いことだ、なんて言われたりもするけれど、リスクもあるってことね

マスターマスター

そう。それがトンチン年金なら亡くなるまで毎月一定額を受取れるから、ある意味では心強い味方とも言えるね

トンチン年金の注意点

トンチン年金の内容やメリットを聞くと「老後の備えに良さそう」と考えてしまいがちですが、注意点も多いのです。

不透明な保険料と還元率

還元率とは、集めたお金の中からどれだけ支払いに使ったかを示すもの。

宝くじや競馬でも還元率はきちんと開示されています。

  • 宝くじの還元率…46.8%(平成28年度)
    宝くじの売り上げ8,452億円のうち、3,959億円が当選金として支払われました。
  • 競馬の還元率…75.4%(平成28年度)
    馬券の売り上げ2兆6,913億円のうち、2兆293億円が勝った人に支払われています。

しかし、保険に関しては還元率が開示されないのが一般的。

加入者からどれだけの保険料を集めていて、保険金としていくら支払ったのかが不透明なのです。

マスターマスター

宝くじや競馬などは、収入の中から胴元が一定割合を取るんだ。
宝くじなら55%、競馬なら25%程度と決まっているよ

あやあや

だから宝くじは約45%、競馬は約75%の還元率になっているってことね

マスターマスター

そう。実は保険もこれと同じで、胴元にあたる保険会社が保険料から一定割合を差し引いて経費などに充てているんだ。
利益をしっかり確保しているとも言えるね。
その割合は保険会社によっても異なるし、そもそも開示されないからよく分からないんだ

商品数が少ないトンチン年金は割高傾向

保険料は「純保険料」と「付加保険料」の2種類の保険料から成り立っています。

純保険料
保険金の支払いに備える部分で、どの保険会社もほぼ同じ
付加保険料
経費などが含まれる部分で、保険会社によって大きく異なる

付加保険料についてはほとんど開示されていませんが、20%程度から多いところでは50%を上回る保険会社もあると言われています。

同じ生命保険であっても、付加保険料の差によって保険料は2倍近く変わるのです。

最近はネット保険などで割安な保険料の保険も登場していますが、トンチン年金は取り扱う保険会社も限定的。

競争もないため、トンチン年金の保険料は割高な傾向にあると推測できます。

マスターマスター

支払ったうちの半分以上が保険会社の利益になることもあるから、実は保険を使うよりも普通に運用した方が有利だったりするんだ

あやあや

保険さえ入っていれば安心ってイメージだけど、還元率を考えると必ずしもそうとは言えないんだね…

支払予定額(予定利率)は変わる可能性もある

予定利率とは、集めた保険料の運用によって見込まれる運用利回りのこと。

現在の予定利率は1%前後ですが、バブル期の予定利率は5%!

バブル崩壊後、この高い予定利率が経営を圧迫して倒産してしまった保険会社もいくつかあるほどです。

予定利率は契約時から固定というのが原則(一部変動する商品もあります)。

しかし、バブル崩壊後のように保険会社が倒産してしまうと、加入者に与える影響が非常に大きくなってしまいます。

そのため、政府も予定利率の変更を容認する傾向にあるのです。

あやあや

本来受け取れると思っていた額よりも少なくなる可能性があるってこと?

マスターマスター

そう。『まさかそんなことは』と思うかもしれないけれど、30年前に今の日本が想像できた人は少なかったはず

あやあや

想像できていればバブルがはじけて倒産するような保険会社もなかったかもしれないね

マスターマスター

だから30年後もどうなっているか分からないんだ。
少子化で2050年には日本の人口が1億人程度、高齢化が進んで2.5人に1人が65歳以上になると言われているほど。
働き手が減るなど、経済の状態もどうなっているか分からないからね

保険会社の倒産時は全額補償されない

もう一つ注意しておきたいのが、保険会社の倒産です。

保険会社が倒産した場合、支払った保険料などは全額補償されません。

還元率が不透明で利益を確保している保険会社であっても、倒産するリスクはゼロではないのです。

「老後のための貯金代わりに」と利用するには、少し不安があります。

厚生年金の繰下げの方法が圧倒的に安心

ひとつ忘れてはいけないのが、公的な年金です。

実はトンチン年金よりも圧倒的に安心なのが、厚生年金の繰下げ受給。

通常65歳から受給開始となる年金の受取を5年繰り下げて70歳からにすると、年金の受取額は42%も増えます。

これなら81歳で元が取れる計算です。

2050年の予想では、81歳まで生きる男性が7割弱、女性が85%。

多くの人がこの年齢までは生きている可能性が高いので、繰下げ受給の方が有利というわけです。

マスターマスター

でも実際に繰下げ受給をしているのはわずか2%程度。
逆に繰上げ受給で65歳前から受給している人が1割強もいると言われているよ。
繰上げ受給だと支給額が減ってしまうんだ

あやあや

繰下げ受給のためにも、70歳までは年金を受け取らなくて済むようにしておく必要があるってことだね

マスターマスター

そこでおすすめなのが、世界分散の積立で資産運用をすることなんだ

資産運用は世界分散の積立が基本

70歳まで年金を受け取らずに済むためには、なるべく70歳まで働いて、早い段階から資産運用するのがポイント。

この資産運用方法としておすすめなのが、世界分散の積立投資です。

マスターマスター

投資対象地域を分散させる『世界分散』と、投資の時間軸を分散させる『積立投資』。
実は金融庁も推奨している資産運用方法なんだ

あやあや

金融庁も勧めているんだね! でも、自分でやると大変そう…

マスターマスター

確かに、手数料が割高な商品を選んでしまったり、積立のたびに取引手数料が必要になってしまう可能性もゼロではない。
長期間運用するわけだから、手数料をいかに抑えるかが大事になるんだ

テクノロジーの進化で割安になったロボアドバイザー

自分でやるのは大変な世界分散&積立投資も、現在ではロボアドバイザーという選択肢があります。

テクノロジーの進化によって、割安な手数料でお任せ投資が可能に。

中でもおすすめなのがWealthNaviです。
WealthNaviLP
WealthNavi(ウェルスナビ)は、預かり資産残高、運用者数ともに国内第1位のロボアドバイザーサービスです。

※2020年7月9日時点で、預かり資産残高2,600億円、口座数31万口座を突破。

  • 最低投資額は10万円、積立は月1万円から利用可能
  • 手数料は預かり資産の1%(年率)
  • ノーベル賞を受賞した金融理論に基づくアルゴリズムで運用し、詳細はホワイトペーパーで公開
  • 米国ETFを利用して世界約50か国、11,000社以上に国際分散投資(ETFの選定理由等はホワイトペーパーで公開)
  • 口座開設と積立の設定さえ済めば、あとは完全におまかせOK

早く始めるほど運用期間も長くなり、世界の経済成長率を上回るリターンを目指すこともできます。

マスターマスター

トンチン年金のように支払った保険料が他の人の受取に回ることもないし、コストも明確。透明性はWealthNaviの方がはるかに高いと言えるよ。運用はドル建てだから、資産の一部を外貨で保有することもできる

あやあや

手数料1%は保険会社の付加保険料よりはるかに安いよね。お任せできるから手間もかからないし、トンチン年金よりよさそう

マスターマスター

トンチン年金の保険料分を積立投資に回すだけでも、老後にゆとりが持てる。焦って保険に申込む前に、まずは自分で運用することを考えてみよう!

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