
WealthNaviもTHEOも、どちらもSBI証券と提携しているお任せ投資可能なロボアドバイザーだよね

そう。どちらもロボアドサービスとして有名だけど、中身は結構違うんだよ

そうなの?
THEOの方が少額から投資できるから初心者向きだと聞いたけど…

それは間違い。THEOは少額では予定通りの分散投資ができない。
WealthNaviは10万円からしっかり分散投資できる。
それぞれ違いをチェックしてみよう
目次
【WealthNaviとTHEOの比較ポイント】
1.預かり資産残高と口座数
WealthNavi | THEO | |
---|---|---|
預かり資産残高 | 1,300億円 | 100億円 |
口座数 | 180,000口座 | 12,000口座 |

似たサービスを提供している2社だけど、規模はWealthNaviが大きい。WealthNaviは国内第1位のロボアドバイザーサービスなんだ

人気度や預かり資産残高でいうと、WealthNaviの方が上ってことね
2.コストについて
WealthNavi | THEO | |
---|---|---|
運用手数料 | 年1.0% | 年1.0% |
信託報酬 | 年0.11% 〜0.14% |
非公開 |
実質手数料 | 1.11% 〜1.14% |
1.0%以上 詳細非公開 |
ロボアドバイザーを利用する際、必要なコストには次の2つが挙げられます。
- 運用手数料
- 資産運用をお任せするわけなので、それに対して手数料が発生します。
- 信託報酬
- WealthNaviもTHEOも、投資対象となるのは海外ETF(詳細は後述)
ETFとは市場に上場している投資信託のことで、内容自体は通常の投資信託と同じものになります。
中身は投資信託なので信託報酬が発生しますが、非上場の投資信託と比べて信託報酬が低いのがETFのメリットです。 - 実質手数料(運用手数料+信託報酬)
- WealthNaviは1.11〜1.14%。
THEOは信託報酬が不明なので1.00%以上で上限不明。

運用手数料はどちらも同じなのね。信託報酬はWealthNaviのみ公開しているってこと?

THEOも投資対象商品を公表しているけれど、具体的に信託報酬がどれだけなのかは記載されていないんだ

ETFは信託報酬が安いことを考えると、THEOが取り扱う商品の信託報酬も極端に高いわけではないと思うけれど…WealthNaviは高くても1.14%って事前に分かる点が信頼できる感じがするわね

コストを意識するのは大事なことだからね。ここはしっかりチェックしておきたいポイントのひとつだよ
3.最低投資額と積立額
WealthNavi | THEO | |
---|---|---|
最低投資額 | 10万円以上 | 1万円以上 |
最低積立額 | 月1万円以上 | 月1万円以上 |

THEOは1万円から利用できるんだ! これなら今すぐにでも始められそう

ところがTHEOは少額だと分散投資できない。ETFには最低購入単位というものがあって、例えばTHEOのプランに含まれるVTVというETFは100ドル(1万1000円)単位でしか購入できない。

THEOで1万円投資しても、予定通りの分散投資にはならないのね。
WealthNaviは10万円で分散投資になるの?

WealthNaviは単元未満で購入できるシステムを利用していること、7銘柄のETFで分散していることなどもあり、10万円でしっかり分散できるんだ。

じゃあ予算が少ない人も、10万円でWealthNaviを使い始めるのが良さそうね。
⇒WealthNaviの診断はこちら
4.機能
WealthNaviとTHEOでは、ほぼ同じ機能があり、WealthNaviは税金最適化があるだけ一歩リード。
- 自動資産配分
- 質問でリスク許容度を診断、あなたに合った資産配分を決めてくれます。
- 商品選定
- 数あるETFの中から、基準に沿った銘柄を選定しています。
- 自動発注
- 指定口座に入金するだけで、リスク許容度に応じた最適な配分でETFの自動発注を実施。
投資家が買い注文を出す必要はありません。 - 分配金の自動再投資
- 長期投資では、配当や分配金を引き出さずに再投資することで複利効果が期待できます。
受取ったETFの分配金が一定額以上になると自動でETFに再投資してくれます。 - 自動リバランス
- 資産運用を続けていると、当初設定した資産のバランスが徐々に変化していきます。
リバランスとは、変化した資産のバランスを元の状態(最適な状態)に戻すこと。
定期的に配分を見直してくれます。 - 自動積立
- 自動積立は自分自身が設定したタイミングで銀行口座などから一定額を引落し、ETFの追加購入を行ってくれる機能。
積立投資は「ドル・コスト平均法」と呼ばれる投資手法の一つで、日々価格が変動するETFの取得価額を平準化する効果が期待できます。
WealthNaviもTHEOも、月1万円からの自動積立に対応しています。
- 自動税金最適化(DeTAX)
- 投資で利益が出るのは嬉しいですが、儲けが出たら税金を払わないといけません。
しかしポートフォリオの組入銘柄の中に含み損がある場合、いったん売却して損失を実現することで損失を翌年以降に繰り延べることが可能。
WealthNaviには、こうした税金の最適化を自動的に行ってくれる機能がついています。
税金として支払う額が減るということは、運用に回せるお金が増えるということ。
自分に変わってETFの購入やリバランスを行ってくれるだけでなく、税金のことまで考えて運用してくれるのがWealthNaviの強みです。

基本的には同じような機能を備えているけれど、WealthNaviなら税金に関する部分までお世話してくれるってことね

そうだね。利益の2割は税金として引かれることを考えると、是非活用したい機能だと思うよ
5.投資アルゴリズム

投資アルゴリズムってなに?

簡単にいうと、投資のやり方ってイメージかな。どんな方法で投資をやるか、その方法と考えてもらえばいいよ

投資のやり方も会社によって違うってこと?

WealthNaviとTHEOでは異なる投資アルゴリズムを採用しているからね
- WealthNaviの投資アルゴリズム
- ノーベル賞を受賞した理論をベースとする。富裕層や機関投資家も利用する金融アルゴリズム。
- THEOの投資アルゴリズム
- 京都大学の加藤特定教授が監修。加糖特定教授は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用委員を務める。

WeathNaviはノーベル賞の理論がベースで、その理論は富裕層の資産運用にも活用されている。一方のTHEOは年金を運用にも関わっているプロの理論がベースになっているんだ

投資のやり方という点にも違いがあるとは思わなかった!

どちらが優れているといった優劣はつけがたいけれど、WealthNaviもTHEOも投資アルゴリズムは公表しているから、透明性は高いと言えるよ
6.投資対象と選び方
WealthNaviもTHEOも、投資対象となるのは海外ETF。
ただし、THEOは33のETFに細かく分けているため、計画通りに分散投資するためには、数百万円規模が必要になります。
WealthNaviではおよそ2,000銘柄のETFの中から、ポイントを絞って投資対象ETFを選定しています。
【WealthNaviのETF選定ポイント】
- 資産クラス全体に連動していること
- 純資産総額が十分にあるファンドであること
- 流動性が高いこと
- 外国投資信託の届け出がされていること
- 取引や保有のコストが低いこと
以上5つのポイントから選定された7つのETFが投資対象です。
投資対象のETF:
- 米国株(VTI)
- 日欧株(VEA)
- 新興国株(VWO)
- 米国債券(AGG)
- 物価連動債(TIP)
- 金(GLD)
- 不動産(IYR)
WealthNaviではこれら7つのETFと現金によってポートフォリオを構築。
配分は各個人のリスク許容度に応じて5パターン。
THEOの投資対象
THEOもWealthNavi同様にポイントを絞ってETFを選定しています。
【THEOのETF選定ポイント】
- 資産規模が一定以上であること
- 流動性が高いこと
- コストが比較的低いもの
- 運用期間がある程度長いこと
以上4つのポイントをふまえ、ポートフォリオモデルごとに異なる33のETFを選定しています。
- グロース・ポートフォリオ
- 先進国株式、新興国株式のETF14銘柄
EWW・EWY・FXI・VWO・EWG・EWJ・EWT・QQQ・VBK・VBR・VOE・VOT・VPL・VTV - インカム・ポートフォリオ
- 先進国債券、新興国債券、ハイイールド債券(高利回り債券)、投資適格債券のETF9銘柄
HYG・IHY・EMB・IEF・IGOV・TLT・CSJ・LQD・MBB - インフレーションヘッジ・ポートフォリオ
- 先進国株式、先進国債券、コモディティ、REITのETF10銘柄
DBA・DBC・IAU・SLV・IYR・RWX・IGF・WOOD・SHY・TIP

WealthNaviよりTHEOの方が、マイナーなETFも含めている感じかな

幅広く分散投資をしているってことは、THEOの方がいいってこと?

いや、すでにETFに投資している時点で分散は十分なんだ。
ETFの最低購入単位を考えると、33のETFに分散投資するためには100万円以上は必要だし、正確にバランスを調整するためには1,000万円くらい必要なんじゃないかな。
THEOの投資方針を公表しているホワイトペーパーには、少額の投資では世界分散ができない旨が説明されています。
少額のポートフォリオ、具体的には各機能ポートフォリオの⽬標NAVが10万円を下回る場合、この⽅法では ETF を全く購⼊しない恐れがある(ETFの⽬標⼝数が0.5未満になるため、⼀⼝購⼊するよりも何も購⼊しない⽅が⽬標ウエイトとの差異が⼩さくなる)。この問題を避けるため、各 ETF をその⽬標ウエイトに近づけ、かつ各機能ポートフォリオに含まれるETFウエイトの合計をその機能ポートフォリオのTHEO全体に占める⽬標ウエイトに近づけるようなアルゴリズムを⽤いる。
更に少額のポートフォリオ、具体的にはTHEO全体で10万円を下回るポートフォリオの場合、購⼊できるETFの数が⾮常に限定されることから、⽬標ウエイトとの差異よりも、効率良く10万円のポートフォリオに近づけることに主眼をおいたアルゴリズムを⽤いる。
7.資産内容の透明性(アプリと内訳)
WealthNavi | THEO | |
---|---|---|
アプリ | iOS/Android | 無し |
保有ETF | 24時間明示 | 非表示(3カテゴリのみ明示) |
WealthNaviは専用アプリで24時間保有ETF毎の運用実績が確認できます。
ウェルスナビのアプリ画面
ある程度まとまった資金(10万円以上)がある人は、WealthNaviの方がおすすめ。
WealthNaviを選ぶ理由は…
- 税金最適化がある
- 信託報酬が明示されている
- 国内No.1の実績
- スマホの専用アプリで24時間確認できる
- 資産の内訳がはっきり分かる
という点。
WhealthNaviについて詳しくはこちら
⇒WealthNaviの注意点、他のロボアドとの比較まとめ
⇒WealthNaviの診断はこちら
THEOがオススメな人は10万円以下の人
10万円以下の少額で、すぐにでも資産運用を始めたい人はTHEOを選ぶと良いでしょう。
ただし診断通りのバランスで国債分散投資を実現するためには、かなりの金額が必要です。
THEOについて詳しくはこちらも合わせてお読み下さい。
⇒THEO(テオ)の評価、他のロボアドとの比較